表面温度の計測について〜 サーモクロンGタイプの使用例(その5) 〜 |
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1個2700円の超小型温度記録計サーモクロンGタイプは、 記録されたデータは、パソコンに簡単に取り込めます。 |
このページでは、サーモクロンを使って表面温度の近似値を計測する方法について説明いたします。
ボタン電池に似た形状のこのサーモクロンは、
その内部に温度センサーがあります。
そして、その周囲の雰囲気温度からの熱がサーモクロンの内部に伝わって、その内部空間の温度が記録される仕組みとなっています。
そのため、測定したい対象物の表面に、単純に貼付けても、
対象物に接触していない面から、周囲温度を拾ってしまい、対象物だけの表面温度を正確に測定することはできません。
対象物の表面温度を正確に測定するためには、その周囲温度から熱を遮断する必要があります。
例えば、下図のように断熱材で囲うように覆うことで、測定対象物からの熱だけが伝わり、表面温度の近似値を得ることができます。
発泡ポリエチレンなどからできた断熱材を被せ、
その上からアルミ粘着テープで完全に覆うようにして、サーモクロンを対象物に貼りつけてください。
注意事項
◆ サーモクロンに比べて、対象物の大きさが、それなりに大きくなければ、熱の伝達が上手くできず、正しく計測できません。
◆ サーモクロンとの接触面(直径約2cmの円)が、平たんでなければ、熱の伝達が上手くできず、正しく計測できません。
◆ 対象物の材質が金属のような、熱が伝わりやすいものでなければ、熱の伝達が上手くできず、正しく計測できません。
◆ 計測時間が極端に短い場合、例えば20分間しか接触させていない場合は、熱の伝達が上手くできず、正しく計測できません。
◆ 屋外にある対象物など、水が濡れる可能性がある場合は、断熱材で覆う前に、サーモクロンを防水保護する必要があります。
例えば、防水気密テープでサーモクロンを対象物に完全に覆うように貼り付けてから、断熱材で覆うようにしてください。
今の表面温度を目視で確認するには、別製品の
シール型液晶温度計を検討ください。