遮熱塗料(反射塗料)や断熱塗料の効果検証について
実際の屋根に塗った遮熱塗料や断熱塗料の効果を調べるために、ボタン型温度ロガー(サーモクロンやスーパーサーモクロン)を
利用する場合に、誤解されてご使用いただいているケースが多々見うけられますので、
以下にそのことを説明をさせていただきます。
それは、屋根に塗布した塗装面に温度ロガーを貼り付けて、屋根(塗装面)の表面温度を測定されようとしているケースです。
下の図では、Bのポイントの温度です。 その表面温度Bをいかに適切に計測するかを工夫されようとされています。
しかし、このボタン型温度ロガーは、本来、雰囲気温度を測定するための温度記録計ですので、
その屋根面に貼り付けたとしても、屋根からの熱だけでなく、空気の熱と、そして太陽光からの熱を同時に
吸収して、純粋な表面温度を記録しません。 では、その効果検証には、どのように計測したら良いのでしょうか?

このボタン型温度ロガーでどうしても、上の図のように、実際の屋根塗装を施した施設で検証するのであれば、
屋外の外気温(Aのポイント)と、屋内側のCのポイントまたはDのポイントの温度を同時計測されることをお勧めいたします。
外気温Aと、屋内の温度(CまたはD)との温度上昇の差を調べることにより、その遮熱または断熱の度合いを
検証することが可能です。 もちろん、塗装前の施設でも同じように計測し、総合的な比較検証をすることが必要です。
なお、あくまでも参考値として、Bのポイントの温度を計測されたい場合は、ボタン型温度ロガーが、防水保護をした上で、
日射に直接あたらないようにしてご利用ください。
ただし、上述のような、実際に施工した現場での検証は、塗装前と塗装後の比較が容易ではありません。
それは、塗装前と塗装後では、同じ気象条件とはならなず、客観的な比較とはならないからです。
弊社では、温度ロガー(サーモクロンやスーパーサーモクロン)を使って、
遮熱塗料や断熱塗料の有効性を調べる方法として、下の図のように、ミニチュアの箱物(同じサイズ、同じ材質)
を2つ作り、片方の箱だけ塗布して、同一場所・同一日時で、その温度の変化の差を比較されることをお勧めしております。
2種類の異なった塗料の比較の場合も、同様な方法で、その温度の変化を比べることをお勧めします。
両方の箱内の温度だけを同時記録すれば、その比較としては十分です。前述のような屋根材そのものを温度計測するような難しい手法よりは、
実際的な比較検証となる実験方法と考えてます。
なお、参考値として外気温も同時に記録される場合、ご注意いただくことがあります。
このボタン型温度ロガーの外装は金属製ですので、そのまま太陽光のあたる場所に設置すると、その金属そのものの温度を
測っていることになってしまいますので、必ず、日射の当たらないような工夫をすることが必要です。

【ご注意】 同じ材質のものでも、その表面積や形状によって、温度の伝わりは、かなり異なります。
上記のように、ミニチュアサイズの箱を用意する場合は、できるだけ大きなものを製作されることをお勧めいたします。